系列抵抗の選定ツール
24系列(系列についての詳細)等のメーカが提供する抵抗のラインアップの中から,次のような実際に回路設計の対象となる抵抗値選定をします.
抵抗分圧等,ある基準電圧から抵抗比を利用して電圧をつくる場合,理論抵抗比は電卓で簡単に計算できますが,その比にもっとも近い抵抗比をラインアップ(E系列)の中から選定する作業は意外に手間がかかりますので自動化しました.
抵抗分圧
V1= 5Vから1.25Vを得る例
R1=3kΩ
R2=1kΩ
R1=3kΩ
R2=1kΩ
抵抗分圧2
V1= 5Vから
V2= 2.5Vと ,V3= 1.25Vを得る例
R1=1.5kΩ
R2=750Ω
R3=750Ω
V2= 2.5Vと ,V3= 1.25Vを得る例
R1=1.5kΩ
R2=750Ω
R3=750Ω
交流電圧に直流オフセット電圧を加える回路
この回路は,A/Dコンバータなどに 負電圧を含む電圧の取り込む際,利用できます.
目標の抵抗値を2本の抵抗で合成
Ra=5kΩの計算例 | 並列の場合 | 直列の場合 | |
→ | |||
R1=10kΩ R2=10kΩ |
R3=3kΩ R4=2kΩ |
※指定系列の組み合わせの中から最も,目標抵抗値(Ra)に近い並列/直列の組み合わせを選択します.
ただし,R1,R2およびR3,R4の乖離が最大でおよそ10倍程度の範囲(互いの抵抗器誤差範囲に入らないくらいの設定)とします.
目標の抵抗値を多数の抵抗で電圧・電流分散
Ra=400kΩの計算例 | 並列の場合 | 直列の場合 | |
→ | |||
(N=3)
R1=1.2MΩ R2=1.2MΩ R3=1.2MΩ |
R1=120kΩ R2=130kΩ R3=150kΩ |
※3本以上で合成抵抗を構成する場合,電力分散や電圧分散(直列の場合),電流分散(並列の場合)を目的としていることが多いと思います.
そこで,R1からRNをなるべく均等に近い範囲で並列/直列の組み合わせを選択します.